瞳を何度も修正しているうちに、
ふっ と、 命が入る感覚、
「あ、入ったな」 があったので、
これで雰囲気は出たと思います。
命の無い器・人形に命が宿る瞬間でしょうか。
この有・無が、
絵の生・死の(大きな隔たり)差、
雰囲気に繋がることと思います。
画力ではなく、命を宿せるか。
水木しげる先生が旅先では、
命の宿る(生きている)彫刻像だけを選んで購入する、
と書いていました。
ただ絵を描くのではなく、
生きている、
ほんとうにこの絵の人物が存在しているのではないか、
という絵を描くこと。
嬉しいから・悲しいから、が絵に反映するのは、
これはただの気分であって、命ではない。
「あんたの絵、雰囲気だけで6割ましだからぁ」
おばさんの言葉は、
「画力はなくても生きている絵だから」
と言われていたのです。